異性ではなく水に興奮するっていっても
今週のお題「最近おもしろかった本」
異性ではなく、水に興奮するといっても私から離れないでいてくれますか?
...どう言っても語弊を生んでしまうのでもう黙るしかないのですが、どんな私だとしても、この世に生きる余地を残してほしいと叫びたくなる一冊でした。
少なくとも私は異性愛者です。だからこそこの本に登場する人間に、本当の意味で同情することが最後までできませんでした。
かといって他人事ではなく、かつ自分事のように心が痛むこともなく、でも登場人物の一挙手一投足に気持ちが動かされ動揺してしまう。安っぽい言葉で言えば心惹かれる、心がかき乱される、私の中の全米が泣き叫ぶ、そんな一冊でした。
タイトルの「正欲」がストンと腑に落ちるように、正しい欲とはと、ああ、と、考えさせられる本でした。正しい欲、正しい性欲。
お前の欲が正しいかどうかなんてどっかの誰かの主観でしかないのにね。
少なくとも私はあなたのことを理解したい、いや、理解できないのだけど、理解できないなりにどんな無様な姿だとしても一番のそばにいたいと思ったよ、
でも絶対に分かり合えない。その現実がズドンと私とお前の間に溝を作る。
マリアナ海溝みたいなえげつない溝を。
わかりあえない人間同士、どう共生していくか、いやしなくてもいいのかな、なんかもう何が正解なのかわかりませんでした。
この世には自分の想像しえうる人間がいる、自分も誰かにとっての想像しえうる人間である。以上やんね!!!に尽きるような。
うん???